事務局 神戸哲哉が語る 協会という立場から目指すもの vol.5
仲間
2020年7月30日
 一般社団法人日本フライングディスク協会では、HALF TIMEでの人材募集を2019年に開始しました。中央競技団体(NF)の活動をより深く知っていただけるよう、協会の立場で活動する個人にフォーカスし、意識している課題や取り組みについて、広報担当者がインタビュー形式で掲載します。

今回は、協会の事務局員を務める神戸哲哉さんにお話をうかがいました。

 

 

 

取り組んでいるテーマについて

 

ーー具体的な業務について教えてください。

 

 事務局員の一人として、専任職員のサポートをしています。オフィスでは会計等の総務関係を主に担当していて、大会が開催される際には運営スタッフとしても携わっています。直近では、全国にある都道府県フライングディスク協会へのヒアリングを行っています。日本協会として、これから都道府県協会に対するサポートをより充実させようという方向性を打ち出しており、まずは地域によってどのようなサポートが必要なのかを把握することを目的としています。

 

 

ーー神戸さんが協会という立場から取り組んでいるテーマは何ですか?

 

 フライングディスク競技の中ではアルティメットが最もメジャーなのですが、フライングディスク競技には12種類の種目があります(フライングディスク競技 JFDA)。私は学生時代からチーム種目である「ガッツ」を主にプレーしていますが、個人種目などの他の競技もとても好きなので、「魅力的な種目が多種多様にあることを広める」をテーマとして、活動をしています。

 

 

ーー神戸さんがアルティメット以外の競技をプレーするようになったきっかけは何ですか?

 

 私が北海道の大学に入学した年にフライングディスクのサークルが設立されたのですが、当時は人数も少なく、ルールもよく分かっていなかったので、練習日に人が集まってもチーム種目であるアルティメットをプレーできないことがよくありました。そこで、人数が少なくてもプレーできる他の種目に取り組むようになり、それぞれの魅力に惹かれていきました。ただ、個人競技などアルティメット以外の種目を始める際に感じた発信される情報の少なさや競技機会の少なさを少しでも解消するため、大学生時代から北海道フライングディスク協会が主催するガッツの大会運営にも携わっており、東京に拠点を移した現在でも、北海道でのフライングディスク競技の普及活動に取り組んでいます。

 

 

 

これまでの取り組みと、これから

 

ーーフライングディスク競技を全く知らない方に対しては、どのような普及活動をしていますか?

 

 自分が得意な種目を選んで活躍できるところが、12種類もあるフライングディスク競技の魅力として大きい要素だと思っています。私が学生の頃も、部員によってはアルティメットは苦手でもガッツは得意、という人もいました。そのため、初めてフライングディスク競技に触れる人に対しては、特定の競技を勧めるのではなく、「12種類あるフライングディスク競技の中から、どれか好きになれそうな種目をやりませんか?」という問いかけから始めたいと思っています。どれか一つの競技に絞って紹介するのではなくて、全ての競技を知ってもらい、その中から自分に合った競技を選んでください、といった視点で、普及活動をしています。特に私は12種目全ての競技経験があるので、その経験を活かして、まんべんなくフライングディスク競技を紹介しています。

 

 

ーー普及活動の際に伝えている、フライングディスク競技の魅力は何ですか?

 

 種目によって面白さが違う、という点を最も強調して伝えています。例えば、アルティメットには仲間とパスを繋いで点を取るという楽しさがありますし、ガッツには速いディスクをキャッチできた時やフォローキャッチが成功した時の快感があります。フォローキャッチというのは、キャッチが難しい速いディスクを最初に弾き、それを仲間で力を合わせて取るというプレーなのですが、団結力が必要で、ガッツならではの面白さを持っています。競技それぞれに違う楽しさがあるということをもっと広めていきたいと思います。

 

 

ーー現在、都道府県協会を通して各地域ではどのような普及活動が行われていますか?

 

 講習会を開いたり、小学校や公園で子どもたちに競技を教えたり、ディスタンス(遠投)、アキュラシー(コントロール)やMTA(滞空時間)といった個人種目の記録会を開催したり、アルティメットやガッツといった団体種目の大会を開催したりと、積極的に地域に合わせた活動をしています。

 

 

ーー普及活動は、何をもって「成功」と位置付けていますか?

 

 普及活動が成功したかどうかを知ることはなかなか難しいですが、私の中では、「競技を続ける方を増やすこと」が普及活動の一つの成功点だと考えています。そのため、「初めて知る機会を作る」だけでなく、「競技を続けられる環境づくり」も普及活動の一環として認識しています。紹介動画や大会動画を通して、競技の魅力を協会からもっと発信することはもちろんですが、実際の活動拠点の増加にも注力しています。

 

 

ーーこれまでの普及活動を通して、どのような成果を得られましたか?

 

 たとえばガッツでは、競技人口が減っていることと、女子のチームが極めて少ないということがずっと問題になっています。大学生の頃に他大学選手と一緒にアルティメットの大会に出場する機会があったのですが、その時にガッツ用のフライングディスクを持って行き、試合の合間に彼らにガッツを紹介して一緒にプレーをしてみました。その後、その時のチームメイトがガッツの女子チームを設立し、今も継続して競技に取り組んでくれているので、私の中ではこの経験に対して最も嬉しさを感じており、自身の中では成果だと考えています。また、最近は北海道内のガッツ競技人口がどんどん増えており、こちらについても、北海道フライングディスク協会の皆様と協力して、毎年大会を開催できていることの影響が少しでもあれば、と感じています。

 

 

 

これから目指すところ

 

ーー現状の課題としては、どのようなものを感じていますか?

 

 学生時代にアルティメットをプレーしていた方々が卒業後にフライングディスクから離れてしまう人が多いことです。せっかく始めたフライングディスクを数年で辞めてしまうのはもったいないと思っていて、仕事やチームの都合でアルティメットができなくても、他のフライングディスク競技をプレーすることで、フライングディスクに関わり続けて欲しいと思います。

 

 

ーー個人種目を始めるきっかけとしては、一般的にどういったものがありますか?

 

 一般に個人種目との出会いとして多いのは、個人総合選手権大会や記録会といったイベントです。試合というのは練習してから臨むことが通常の認識ですが、先に「試合」の場で競技と触れ合い、それをきっかけに練習する、という順番もあり得ると思っています。そのため、試合や練習を問わず「競技と触れるための拠点」が少ないため、その拠点を作り続けることが必要だと感じています。

 

 

ーーこれからは、どのようにフライングディスク競技の普及に関わっていきたいですか?

 

 私の将来の夢は、地方に行って農家になることなので、将来移住する地域でも大会運営や普及活動に関わり続けることを目指しています。今は日本フライングディスク協会の立場として大会運営の基礎をしっかりと勉強し、拠点を移した後も、移住先で同じように運営や普及ができるようになりたいと思っています。

 

 

ーー神戸さんが目指す理想について教えてください。

 

 現在競技者数の多いアルティメットをプレーしている方も、フライングディスク競技を知らない方も、気軽に他のフライングディスク競技を始められるような環境を作りたいと思っています。アルティメットの大会は日本全国で開催されていますが、他種目の大会は開催数が少ないのが現状ですので、日本中で12種目全てのフライングディスク競技が常に行われているという状態が私の理想です。

 

 フライングディスク競技の魅力は、やはり多種多様な種目があり、「自分に合った種目を選ぶことができる」という特徴だと感じています。フライングディスク競技に限りませんが、日本中の人が、様々なスポーツを知って取り組める機会が増えていき、「自分に合ったスポーツ・ライフ」を選べる社会になると、とても素敵だなと思います。

 

 

 

 

神戸哲哉 / Tetsuya Kanbe

一般社団法人日本フライングディスク協会 事務局員。

東京都出身。酪農学園大学卒業後、大会運営業務、都道府県協会対応やイベントの企画運営、指導・普及活動に従事。2015アジアオセアニアガッツクラブ選手権大会オープン部門優勝。2016世界アルティメット&ガッツ選手権大会オープン部門準優勝。2019アジア・オセアニアアルティメット&ガッツ選手権大会オープン部門優勝。第43回(2018)全日本フライングディスク個人総合選手権大会SCFオープン部門優勝。第45回全日本ガッツ選手権大会準優勝・ベストスローワー賞。第1回全日本ガッツクラブチーム選手権大会優勝

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